☆ ようこそ日本万華鏡博物館へ ☆
はじめまして。ようこそ日本万華鏡博物館へ。
万華鏡は英語でカレイドスコープといいます。語源はギリシャ語で、美を
意味するカロス、形をあらわすエイドス、そして見るのスコープに由来します。
1816年、灯台の光をより遠くへ届かせるための光の研究をしていたスコットラ
ンドの物理学者デビット・ブリュースターが万華鏡を発明しました。万華鏡は、
あっという間に世界中に広がり、日本でも1819年には大阪で見ていたという記述
が残っています。
そして万華鏡は今から40年近く前にアメリカでアートとして大変身します。美
しい反射を出す鏡を使って、不思議で美しい映像を持った万華鏡が誕生したのです。
日本万華鏡博物館は万華鏡コレクター・大熊進一の個人博物館です。1998年に開
館して以来多くの方に来館していただいた渋谷・鶯谷町から、2012年9月,川口・幸
町に移転し、リニューアル・オープンしました。
日本万華鏡博物館では、オリジナル・キットによる万華鏡の手作りができます。
館長のコレクションした約3100本の万華鏡をご覧いただきながら、万華鏡の仕組み
や歴史を知ることができます。
小さな博物館なので、予約優先制になっています。
どうぞ、日本万華鏡博物館で万華鏡の美しい世界と楽しい手作りを
お楽しみ下さい。
日本万華鏡博物館は休館しません!
新型コロナウィルスの蔓延を止めようと、3月に入って小・中・高・養護施設は、無理やり休校を余儀なくされています。もともと3月Marchは、ローマ歴において一番目の月を意味しています。Marsは軍神であり、農耕の神様です。草木の生い茂る月だから、弥生と呼ばれていたのです。一年の最初から早計に学校を休ませる意図は全く解せません。対応は各県に任せると言っているのですから、埼玉県のように小学校と養護施設は休まないとするのも大事な意見です。
文化施設は、自分の興味や疑問をその文化や歴史と対峙させ、自分自身の向上を図る場です。ゆえにどんなことがあっても安易に休館してはいけないと思います。だから日本万華鏡博物館は休みません。そもそも日本万華鏡博物館は予約を優先させ、見るコースは約30分かけて、万華鏡200年の歴史と文化を分かり易く説明しながら見ていただきます。1回の最大の人数は8名と限定しています。1人1000円。作るコースは45分ほどで美しい万華鏡を手作りしていただきます。1回の最大人数は6名。1キット3000円前後になりますが、表面鏡という天体観測をする望遠鏡の反射鏡に使われる鏡を使います。
最も日本万華鏡博物館は世界で一番小さな博物館ですから、ゆったりと万華鏡を楽しんでもらうため、予約を優先させています。博物館や美術館はもともと自分の思いをその作品と向かいあわせ、いろいろ考え楽しむ施設ですから、人々がギュウギュウに集まるような場所ではありません。
戦争や天候異変、疾病、大規模災害の無い地球を願って、博物館活動を続けたいと考えています。 2020年3月1日
日本万華鏡博物館 館長 大熊進一
●日本万華鏡博物館の新しい本が出ます
万華鏡誕生200年(1816→2016)を記念した新刊本ができました!
『万華鏡、故郷へ帰る─ 灯台と宝島とスコットランド』
大熊進一・著 (日本万華鏡博物館 館長)
「万華鏡200年展」のイベントは、2016年1月に日本万華鏡博物館が立地する川口市のメディアセブンでスタート。4月は、万華鏡が誕生したスコットランドのエジンバラ大学とセント・アンドリュース大学で開催され、8月末には、東京・北の丸公園の科学技術館で、夏休み行事として開催されました。万華鏡200年の歴史を学んでもらい、アートとして大変身した美しい万華鏡にびっくりしてもらった展覧会は、日本でもスコットランドでも大好評でした。
博物館が所蔵する1820年代に作られたブリュースター・スコープの話から、万華鏡を発明した物理学者デビット・ブリュースターの人間像に迫っていきます。スコットランドの文学者ウォルター・スコットや、灯台技師の一族スティーブンソン家とのつながり、『宝島』の著者ロバート・ルイス・スティーブンソンと日本との関係。19世紀の科学は、灯台の科学だったといっても過言ではない状況の中、万華鏡と灯台、宝島はどう結び付くのでしょうか。
そして、さらにびっくりしたのは、当時のスコットランドの若者と、日本の若者は、深く結びついていたのです。世界遺産になった長崎のグラバー邸の主、トーマス・グラバーは、イギリス人と歴史の本には書いてありますが、実はスコットランド人です。21歳で来日し、日本の歴史を変えようとしていた討幕派の若者を支援します。20数人を自費でイギリスに留学させ、彼らは帰国後、明治という時代を作っていくのです。この費用が掛かりすぎて、グラバー商会を閉めざるを得なかったのですが、江戸時代に終止符を打ったのは、グラバーと言っても過言ではありません。このほか日本近代灯台の父、日本近代水道の父、日本銀行制度の父、指紋鑑別法の父、アイヌ研究の父と呼ばれた人々、そして日本の教育制度を変えた人たちが、実はスコットランド人だったのです。幕末から明治初期にかけ、日本の近代化を発展させていったのは、スコットランドの若者たちなのです。この本のテーマは、万華鏡と灯台、宝島、そしてスコットランドです。万華鏡200年展には、これだけの秘密が隠されていたのです。
1800円(税別)、四六判(188×128mm)、224ページ、さわらび舎刊
☆発刊はブリュースターの235回目の誕生日になる12月11日。
☆お近くの本屋さんにない場合、日本万華鏡博物館(Tel.048-255-2422)へお問い合わせください。8%消費税込で1944円、500グラム以内のゆうメール送料は310円ですので、合計2254円で発送します。nihonmangekyouhakubutsukan.jimdo.com/
万華鏡博物館の入り口にあるリンゴの木。姫リンゴの木ですが、只今リンゴの花が満開です。